世界の「母の日」を旅する。日本と世界の「ありがとう」のかたち
- Ayako Hirano
- 5月11日
- 読了時間: 2分
更新日:6 時間前
5月のやわらかな陽ざしのなかで迎える母の日。

いつもより少しだけ、空気がやわらかく感じるのは、「ありがとう」が世界中をやさしく包んでいるからかもしれません。
日本では赤いカーネーションなどと一緒に、「いつもありがとう」の気持ちを届ける日として親しまれています。
ですが、世界に目を向けると、それぞれの国で少しずつ違った「母の日」があります。
今回は、日本と世界の母の日を比べながら、「ありがとう」の多様なかたちを旅してみましょう。
アメリカ:母の日のルーツはここから
アメリカでは、日本と同じく5月の第2日曜日が母の日。
花やカード、ディナーのプレゼントが定番で、ちょっとした「家族のお祭り」のような雰囲気があります。
「大人になっても、ずっとお母さんに感謝する日」。
そんな想いが、年齢を問わず母への愛を表現する文化につながっています。
タイ:母の日は国のお祝い
タイでは母の日が 8月12日。
これは前国王ラーマ9世の妃である「国民の母」の誕生日。
白いジャスミンの花を贈り、街では国旗や王妃の写真が掲げられ、国中が感謝の気持ちに包まれます。
まるで日本の“敬老の日”と“建国記念日”が一緒になったような、家族と国家への愛が重なる一日です。
メキシコ:音楽と情熱の母の日
メキシコの母の日は 毎年5月10日。
朝からマリアッチ(伝統楽団)が家の前で演奏し、家族全員でごちそうを囲みます。
「ありがとう」ではなく、「大好き!」と感情を爆発させるような愛の伝え方が特徴です。
にぎやかで温かく、まさに“ラテンの心”があふれています。
日本:静かな感謝の花を贈る日
5月、立夏の空気が漂う中、日本では赤いカーネーションや贈り物を手に「お母さん、ありがとう」の一言を添えます。
特別なことをしなくても、そっと花を渡すだけで伝わるあたたかさ。
それは、言葉以上の優しさが流れる日本らしい母の日のかたちです。
世界は違っても、心はひとつ
国は違っても、文化や宗教が違っても、「母への感謝」は万国共通。
花だったり、音楽だったり、言葉だったり——
それぞれの国が、それぞれのやり方で、
「母に感謝する時間」を過ごしています。
静かに、にぎやかに、華やかに、
形は違っても、心はひとつ。
生んでくれた人だけじゃない。
支えてくれた人、見守ってくれた人、
母のように愛をくれたすべての人へ。
それぞれの形で「やさしい気持ち」が届きますように。
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